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CHAPTER 6 文の骨組み 読む目安 約10分 / ⚡暗記ボックス 4

文の骨組み|第6章 形容詞 — 性数一致・位置・比較級・最上級

この章の狙い

要点: 形容詞で問われるのは2つだけである。どの形にするか(一致)と、どこに置くか(位置)。位置は原則が決まっていて、例外は数えられる程度しかない。ただし位置で意味が変わる形容詞があり、これは読解に直接効く。

第2章で見たとおり、女性形を作ると音が変わることが多い(bon [bɔ̃] → bonne [bɔn])。形容詞の一致は、書くときだけでなく聞き取りでも手がかりになる。

この章では、女性形・複数形の作り方、位置の原則、副詞の作り方、比較級と最上級までを扱う。

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女性形の作り方

⊳ この節の問題を解く(4問・2枚)

原則は e を足すだけである。その e によって、読まなかった語末の子音が読まれるようになる。

男性形 女性形 音の変化
petit petite [p(ə)ti] → [p(ə)tit]
grand grande [ɡʁɑ̃] → [ɡʁɑ̃d]
français française [fʁɑ̃sɛ] → [fʁɑ̃sɛz]

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語末がもともと e のものは変わらない。rouge、jeune、facile、difficile は男性形と女性形が同じである。

型で覚えられるものを並べる。

変化
-e で終わる 変わらない rouge → rouge
-er -ère cher → chère、premier → première
-eux -euse heureux → heureuse
-f -ve actif → active、neuf → neuve
-eur -euse / -rice travailleur → travailleuse、acteur → actrice
-el, -eil 子音を重ねて e naturel → naturelle
-en, -on 子音を重ねて e italien → italienne、bon → bonne
-et -ette muet → muette

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不規則なものは、頻出のものだけまとめて覚える。

男性形 女性形 意味
beau belle 美しい
nouveau nouvelle 新しい
vieux vieille 古い、年老いた
blanc blanche 白い
long longue 長い
doux douce やさしい、甘い
frais fraîche 新鮮な
faux fausse 誤った
public publique 公の

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形容詞で決めることは2つだけ 1 どの形にするか(一致) 女性形は原則 +e その e で語末の子音が読まれるようになる petit [pti] → petite [ptit] grand [ɡʁɑ̃] → grande [ɡʁɑ̃d] 2 どこに置くか(位置) 原則は名詞の後ろ 前に置くのは短くて日常的な11語だけ beau bon grand gros jeune joli long mauvais nouveau petit vieux 位置で意味が変わる形容詞がある un grand homme(偉人)  un homme grand(背の高い男) 前に置くと話し手の評価、後ろに置くと対象そのものの性質 複数の s も女性形の e も、綴りだけでなく音を変えることがある。
形容詞の一致と位置

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複数形の作り方

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

名詞と同じ規則である。そして名詞と同じく、複数の s は発音しない。

作り方
原則 +s grand → grands
-s, -x で終わる そのまま français → français、heureux → heureux
-eau +x beau → beaux
-al -aux national → nationaux

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女性複数は、女性形にしてから s を足す。grande → grandes、heureuse → heureuses。

一致は主語や名詞の性数で決まる

  • 名詞に付くとき un livre intéressant/une histoire intéressante
  • être の後(属詞)のとき Il est fatigué./Elle est fatiguée./Ils sont fatigués.
  • 男性が1人でも混じれば男性複数。Marie et Paul sont contents.

⚠️ 一致でやりがちな間違い

  • 属詞の形容詞を一致させ忘れる。être の後でも必ず一致する。
  • -e で終わる形容詞に、さらに e を足す。rouge → rougee は誤り。
  • 音の変化を見落とす。女性形では語末の子音が読まれるので、聞けば性が分かることがある。

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位置 — 原則は名詞の後ろ

⊳ この節の問題を解く(2問・2枚)

英語と違い、フランス語の形容詞は原則として名詞の後ろに置く

意味
un livre intéressant 面白い本
une voiture rouge 赤い車
la littérature française フランス文学

前に置くものは限られていて、短くて日常的な形容詞である。

名詞の前に置く主な形容詞

  • beau/bon/grand/gros/jeune/joli/long/mauvais/nouveau/petit/vieux
  • この11語がほぼすべて。ほかは後ろに置くと考えてよい。

前置の形容詞には、男性単数の第2の形がある。母音または無音のhで始まる名詞の前で使う。

通常 母音の前
beau bel un bel homme
nouveau nouvel un nouvel ami
vieux vieil un vieil arbre

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第3章で見たとおり、前置の形容詞の前では des が de になる(de beaux livres)。

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位置で意味が変わる形容詞

⊳ この節の問題を解く(3問・1枚)

同じ語でも、前に置くか後ろに置くかで意味が変わるものがある。読解で誤読の原因になるので、頻出のものを覚える。

形容詞 名詞の前 名詞の後
ancien 前の、元の(un ancien professeur=元教授) 古い(un livre ancien=古い本)
grand 偉大な(un grand homme=偉人) 背が高い(un homme grand=背の高い男)
pauvre 気の毒な(un pauvre homme=気の毒な男) 貧しい(un homme pauvre=貧しい男)
propre 自分の(ma propre chambre=私自身の部屋) 清潔な(une chambre propre=きれいな部屋)
cher 親愛なる(cher ami=親愛なる友) 高価な(un livre cher=高い本)
dernier 最後の(la dernière semaine=最後の週) この前の(la semaine dernière=先週)
seul 唯一の(le seul livre=唯一の本) 孤独な(un homme seul=ひとりの男)
même 同じ(le même livre=同じ本) 〜自身(le livre même=その本自体)

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見分け方の目安

  • 前に置くと、話し手の評価や関係を表す(偉大な、気の毒な、親愛なる)。
  • 後ろに置くと、対象そのものの性質を表す(背が高い、貧しい、高価な)。
  • 迷ったときはこの区別で当たりを付け、辞書で確かめる。

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副詞の作り方

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

多くの副詞は形容詞から作る。女性形に -ment を足すのが原則である。

形容詞(男性) 女性形 副詞
heureux heureuse heureusement(幸いにも)
lent lente lentement(ゆっくり)
sérieux sérieuse sérieusement(真剣に)

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例外が3つある。

作り方
母音で終わる男性形 男性形に -ment vrai → vraiment、poli → poliment
-ant で終わる -amment courant → couramment(流暢に)
-ent で終わる -emment évident → évidemment(明らかに)

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-amment と -emment は、どちらも [amɑ̃] と読む。綴りが違うのに音が同じなので、書くときに間違えやすい。

副詞は形を変えない。主語にも動詞にも一致しない。

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比較級

⊳ この節の問題を解く(3問・3枚)

3つの形がある。

意味
plus … que より〜だ Il est plus grand que moi.
moins … que より〜でない Il est moins grand que moi.
aussi … que 同じくらい〜だ Il est aussi grand que moi.

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比較の対象は que のあとに置く。代名詞は強勢形(きょうせいけい)になる(que moi、que lui)。強勢形は第9章で扱う。

特殊な形が3つある。これは規則から作れないので、そのまま覚える。

比較級の特殊な形

  • bon(形容詞・よい)→ meilleur Ce livre est meilleur.
  • bien(副詞・よく)→ mieux Il parle mieux que moi.
  • mauvais(悪い)→ pire または plus mauvais どちらも使う
  • plus bon という形は使わない。bien と bon の取り違えがそのまま誤りになるので、形容詞か副詞かを先に判断する。

数量を比べるときは de を使う。

plus de … que J'ai plus de livres que lui.
moins de … que J'ai moins de temps que lui.
autant de … que J'ai autant de travail que lui.

同等比較は、形容詞なら aussi、数量なら autant と使い分ける。

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最上級

⊳ この節の問題を解く(1問・2枚)

比較級に定冠詞を付ける。冠詞は名詞の性と数に一致する。

意味
le plus grand いちばん大きい(男性単数)
la plus grande いちばん大きい(女性単数)
les plus grands いちばん大きい(男性複数)

名詞に付けるときは、形容詞の位置の規則がそのまま効く

形容詞の位置
後ろに置く形容詞 le livre le plus intéressant
前に置く形容詞 le plus grand livre

後ろに置く場合、定冠詞が2回出る(le livre le plus intéressant)。ここは間違えやすい。

範囲を示すときは de を使う。英語の in にあたるものが de になる。

意味
le plus grand de la classe クラスでいちばん大きい
la plus belle ville du monde 世界でいちばん美しい町

副詞の最上級は、常に le を使う(一致しない)。Elle court le plus vite.

⚠️ 比較・最上級でやりがちな間違い

  • plus bon と言ってしまう。meilleur が正しい。
  • bien と bon を取り違える。mieux(副詞)と meilleur(形容詞)を、修飾する相手で決める。
  • 最上級の範囲に dans や en を使う。de(du、de la)である。
  • 後置形容詞の最上級で定冠詞を1つしか置かない。le livre le plus intéressant。

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読む・聴く

この章の文法だけで書いた文を音にする。以下は本教材で作成した例文である。

フランス語 意味 確認する点
C'est une longue histoire. それは長い話だ。 long の女性形、前置
J'ai une nouvelle idée. 新しい考えがある。 nouveau の女性形
C'est un vieil ami. 彼は古い友人だ。 母音の前の第2形
Elle travaille plus sérieusement que moi. 彼女は私より真剣に取り組む。 副詞、比較級、強勢形
C'est le livre le plus difficile de l'année. それは今年でいちばん難しい本だ。 後置形容詞の最上級、範囲の de
Les petites habitudes sont les plus fortes. 小さな習慣がいちばん強い。 前置形容詞の複数、最上級

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読解での効き方も確かめる。次の2つは、語順だけが違って意味が変わる

フランス語 意味
un grand homme 偉人
un homme grand 背の高い男

文学作品の題名にもこの区別は現れる。位置を見落とすと、作品の主題そのものを取り違えることがある。第10章以降で作品を読むときに、この章に戻ることになる。

第6章の通過チェック

  • 女性形の作り方を、型で5つ言える
  • beau / nouveau / vieux の女性形と、母音の前の第2形を言える
  • 名詞の前に置く形容詞を8つ以上言える
  • ancien / grand / pauvre / cher の、前と後ろでの意味の違いを言える
  • 副詞の作り方の原則と、3つの例外を言える
  • meilleur と mieux を使い分けられる
  • 後置形容詞の最上級で、定冠詞が2回出ることを説明できる

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次章へ

名詞・冠詞・動詞・形容詞で、平叙文はひととおり作れるようになった。次章では、名詞に付くもう1種類の語 —— 指示・所有・疑問を表す形容詞と代名詞 —— をまとめて扱う。

「この本」「私の本」「どの本」を言えるようになると、授業で先生の指示が理解できるようになる。あわせて疑問代名詞・疑問副詞まで入れるので、質問を組み立てる材料もここでそろう。

読了の記録はこの端末の中だけに残ります。

📗 読み終えたら、この章の問題で理解を確かめましょう。

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