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CHAPTER 15 考えを述べる 読む目安 約10分 / ⚡暗記ボックス 3

考えを述べる|第15章 条件法と仮定文

この章の狙い

要点: 条件法(じょうけんほう)は、第13章の未来の語幹(ごかん)に、第12章の半過去の語尾を足すだけで作れる。新しく覚える形はほとんどない。重要なのはいつ使うかで、「もし〜なら」の帰結だけでなく、語調をやわらげる形として日常でいちばん多く使われる

Je voudrais …(〜したいのですが)は条件法である。買い物でも授業でも最初に必要になる形が、この章の中心にある。

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条件法現在の作り方

⊳ この節の問題を解く(3問・2枚)

  • 📘 条件法:現実そのものではないこととして述べるときの法。仮定の帰結、語調の緩和、伝聞などに使う。

条件法現在の作り方

  • 語幹は単純未来と同じ(不規則な語幹もそのまま)。
  • 語尾は半過去と同じ -ais / -ais / -ait / -ions / -iez / -aient。
不定形(ふていけい) 単純未来 条件法現在
parler je parlerai je parlerais
être je serai je serais
avoir j'aurai j'aurais
aller j'irai j'irais
faire je ferai je ferais
pouvoir je pourrai je pourrais
vouloir je voudrai je voudrais
devoir je devrai je devrais

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単純未来と条件法は、je の形で音が違う([paʁləʁe] と [paʁləʁɛ])。書くときは語尾の -ai と -ais を取り違えないようにする。

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条件法過去

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

助動詞を条件法現在にして過去分詞(かこぶんし)を続ける。

avoir の条件法現在 + 過去分詞 j'aurais parlé
être の条件法現在 + 過去分詞 je serais allé(e)

助動詞の選択も過去分詞の一致も、第11章の規則がそのまま効く。

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si の3つの型

⊳ この節の問題を解く(3問・3枚)

仮定文は、si の中の時制で3種類に分かれる。帰結の時制はそれに応じて決まる。

si の中の時制で、帰結の時制が決まる 1 現実にありうる si + 現在形 → 単純未来 Si j'ai le temps, je viendrai. 2 現在の事実に反する si + 半過去 → 条件法現在 Si j'avais le temps, je viendrais. 3 過去の事実に反する si + 大過去 → 条件法過去 Si j'avais eu le temps, je serais venu. si のあとに未来形と条件法は入らない。入るのは 現在形・半過去・大過去 の3つだけ。
si の3つの型
si のあと 帰結
1. 現実にありうる 現在形 単純未来 Si j'ai le temps, je viendrai.(時間があれば行く)
2. 現在の事実に反する 半過去 条件法現在 Si j'avais le temps, je viendrais.(時間があれば行くのだが)
3. 過去の事実に反する 大過去 条件法過去 Si j'avais eu le temps, je serais venu.(時間があったら行ったのに)

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si の中に未来形と条件法は入らない

  • si のあとに来るのは 現在形・半過去・大過去 の3つだけ。
  • ✕ Si j'aurai … / ✕ Si j'aurais …
  • 第13章の「quand は未来形、si は現在形」と合わせて覚える。

型を混ぜることもできる。過去の条件が現在の結果につながる場合である。

意味
Si j'avais commencé plus tôt, je serais déjà à un bon niveau. もっと早く始めていたら、いまごろは良い水準にいるだろう

si の中は大過去(過去の条件)、帰結は条件法現在(現在の結果)になっている。

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条件法のその他の用法

⊳ この節の問題を解く(4問・4枚)

仮定と関係なく使う場面のほうが、日常では多い。

用法 意味
語調をやわらげる Je voudrais un café. コーヒーをいただきたいのですが
Pourriez-vous répéter ? 繰り返していただけますか
助言 Tu devrais te reposer. 休んだほうがいい
伝聞・未確認の情報 L'accident aurait fait dix blessés. その事故で10人が負傷した模様だ
後悔・非難(条件法過去) J'aurais dû commencer plus tôt. もっと早く始めるべきだった
Tu aurais pu me le dire. 言ってくれてもよかったのに

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最初に使えるようにする3つ

  • Je voudrais …(〜がほしいのですが) vouloir の直説法(ちょくせつほう) Je veux … は直接的すぎる。
  • Pourriez-vous …?(〜していただけますか) 依頼の標準形。
  • Tu devrais …(〜したほうがいい) 助言。

伝聞の用法は、報道記事で頻出する。「〜らしい」「〜という」に相当し、まだ確認されていない情報であることを示す。読解では、条件法が出てきたら「これは断定ではない」と読む。

条件法過去の後悔・非難は、devoir と pouvoir で作ることが多い。J'aurais dû(すべきだった)、Tu aurais pu(できたのに)は形ごと覚える。

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si 以外の仮定表現

⊳ この節の問題を解く(2問・1枚)

si を使わずに条件を示す形も多い。読解ではこちらのほうが見落としやすい。

意味
à la place de À ta place, je commencerais aujourd'hui. きみの立場なら、今日始める
avec / sans Sans toi, je n'aurais pas réussi. きみがいなければ成功しなかった
ジェロンディフ En travaillant un peu plus, tu réussirais. もう少し努力すれば成功するのに
命令法(めいれいほう) + et Commence aujourd'hui et tu verras. 今日始めてみろ、そうすれば分かる

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ジェロンディフは第17章で扱う。条件法が出てきたら、その条件がどこに書いてあるかを探すという読み方をすると、これらの形に気づけるようになる。

⚠️ 条件法でやりがちな間違い

  • si の中に条件法を入れる。si + 半過去が正しい。
  • 単純未来と条件法を書き間違える。-ai と -ais の1文字違いである。
  • 伝聞の条件法を「〜だろう」と推測に訳す。「〜という」「〜の模様だ」にあたる。
  • Je veux … で依頼する。Je voudrais … にする。

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読む・聴く

読み物 — Si j'avais plus de temps(もっと時間があれば)

⊳ この節の問題を解く(1問)

si の3つの型のうち2つと、条件法のその他の用法が出る。

フランス語 日本語
Si j'avais plus de temps, je lirais deux romans par semaine. もっと時間があれば、週に2冊小説を読むのだが。
Mais je n'ai pas plus de temps. だが、それ以上の時間はない。
Alors je lis dix pages par jour. だから1日10ページ読む。
Si j'avais commencé plus tôt, je serais déjà à un bon niveau. もっと早く始めていたら、いまごろは良い水準にいるだろう。
Je n'y peux rien : je ne peux pas changer le passé. どうにもならない。過去は変えられない。
À ta place, je commencerais aujourd'hui. きみの立場なら、私は今日始める。
Demain, tu diras la même chose. 明日も同じことを言うだろうから。

語注

品詞・意味
par semaine 週に
plus tôt より早く
niveau 男性名詞。水準、レベル
n'y pouvoir rien どうすることもできない(決まった言い方)
passé 男性名詞。過去
à ta place きみの立場なら
la même chose 同じこと

読みどころ

  • Si j'avais …, je lirais … は型2(現在の事実に反する)。半過去 + 条件法現在。
  • Si j'avais commencé …, je serais … は混合型。条件は過去(大過去)、結果は現在(条件法現在)。
  • À ta place, je commencerais … は si を使わない仮定。条件法があるので、どこかに条件があると分かる。
  • tu diras は単純未来。条件法ではないので、これは断定である。前の文の条件法と並べると、断定かどうかの違いが見える。

大学のフランス語で

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

条件法は、論文で断定を避けるときに使われる。

フランス語 日本語
On pourrait dire que ce roman annonce le surréalisme. この小説はシュルレアリスムを先取りしていると言えるだろう。
Il serait excessif d'y voir une critique politique. そこに政治的批判を見るのは行き過ぎだろう。
Selon certains critiques, l'auteur aurait écrit ce texte en prison. 一部の批評家によれば、作者はこのテクストを獄中で書いたという。

1つ目と2つ目は主張の強さを調整する条件法、3つ目は伝聞の条件法である。

論文では、断定できることと推測にとどまることを書き分ける。その道具が条件法なので、読むときは「ここは筆者が言い切っていない」という信号として受け取る。第7章にあたる文学研究の領域で、自分が書くときにも必要になる形である。

第15章の通過チェック

  • 条件法現在の作り方を、語幹と語尾の出どころで説明できる
  • 条件法過去の作り方を言える
  • si の3つの型を、時制の組み合わせで言える
  • si の中に入らない時制を2つ言える
  • Je voudrais / Pourriez-vous / Tu devrais を場面つきで言える
  • 伝聞の条件法を、報道と論文の例で説明できる
  • si を使わない仮定表現を3つ言える

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次章へ

条件法は「現実ではないこと」を述べる形だった。次章の接続法(せつぞくほう)も、同じく現実そのものとして述べない形である。

ただし使いどころが違う。接続法は、主節の動詞や接続詞によって強制される。「いつ使うか」を意味から考えると混乱するので、どの語のあとで使うかの一覧として整理する。フランス語の文法でいちばん難しいとされる箇所だが、覚える範囲そのものは限られている。

読了の記録はこの端末の中だけに残ります。

📗 読み終えたら、この章の問題で理解を確かめましょう。

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