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CHAPTER 14 語をつなぐ 読む目安 約10分 / ⚡暗記ボックス 3

語をつなぐ|第14章 関係代名詞と強調構文

この章の狙い

要点: 関係代名詞は、読解でいちばん効く文法である。フランス語の長い文が読めない原因のほとんどは、単語ではなく「どの関係代名詞が、どこからどこまでを修飾しているか」を見失うことにある。

覚える形は4つ(qui・que・où・dont)と、前置詞を伴う形だけである。選び方は、関係代名詞が節の中で果たす役割で決まる。意味ではなく構造で決まるので、機械的に判断できる。

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関係代名詞とは

  • 📘 関係代名詞:2つの文を1つにまとめ、後ろの文で前の名詞を説明する語。
  • 📘 先行詞:関係代名詞が指している、前に置かれた名詞。
2つの文 1つにした形
Je lis un livre. + Ce livre est difficile. Le livre que je lis est difficile.
J'ai un ami. + Cet ami habite à Paris. J'ai un ami qui habite à Paris.

関係代名詞のあとは、独立した1つの文になっている(主語と動詞がそろっている)。この見方ができると、長い文でも構造が取れる。

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qui と que

⊳ この節の問題を解く(3問・2枚)

この2つの選び方が基本になる。先行詞が人か物かは関係ない。

先行詞が人か物かは関係ない。後ろに主語があるかを見る 関係代名詞のすぐ後ろに主語があるか ない(動詞が続く) ある qui(節の中で主語) que(節の中で目的語) L'homme qui parle est mon professeur. L'homme que je vois est mon professeur. qui はエリジオンしない。que は qu' になる(qu'il)。 de を含むなら dont、場所と時なら où、他の前置詞なら 前置詞 + qui / lequel。
qui と que の見分け方

qui と que の決め方

  • 関係代名詞が節の中で主語なら qui(後ろに動詞が続く)
  • 関係代名詞が節の中で目的語なら que(後ろに主語+動詞が続く)
  • qui はエリジオンしない(qui il のまま)。que は qu' になる(qu'il)。
節の中の役割
L'homme qui parle est mon professeur. qui が parle の主語
L'homme que je vois est mon professeur. que が vois の目的語(主語は je)
Le livre qui est sur la table … qui が est の主語
Le livre que j'ai acheté … que が acheté の目的語

後ろに主語があるかどうかを見るだけで判断できる。これが最も確実な見分け方である。

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⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

場所とを表す。英語の where と when の両方にあたる。

意味
La ville j'habite est petite. 私が住んでいる町は小さい
Le jour je suis arrivé, il pleuvait. 私が着いた日、雨が降っていた
Il y a des moments je ne comprends rien. 何も分からないときがある

時を表す où は、日本語話者が見落としやすい。le jour où、le moment où、l'époque où はまとまりとして覚える。

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dont

⊳ この節の問題を解く(2問・2枚)

de を含んだ関係代名詞である。「de + 名詞」の形になる部分をまとめて置き換える。

もとの形 dont を使った形
Je parle de ce livre. Le livre dont je parle …
J'ai besoin de ce livre. Le livre dont j'ai besoin …
Le fils de cet homme est médecin. L'homme dont le fils est médecin …

3つ目の形が特に読みにくい。dont のあとに「定冠詞 + 名詞」が来たら、所有の関係(〜の…)だと考える。

意味
L'auteur dont je connais le nom 私が名前を知っている作家
Un roman dont l'action se passe à Paris 舞台がパリである小説

⚠️ dont のあとに所有形容詞を重ねない

  • ✕ L'auteur dont son nom … → ○ L'auteur dont le nom …
  • dont がすでに「その人の」を含んでいるので、所有形容詞は付けない。

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前置詞を伴う関係代名詞

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

de 以外の前置詞のときは、先行詞が人か物かで形が変わる

先行詞
前置詞 + qui La personne à qui je parle …
前置詞 + lequel La table sur laquelle j'ai posé le livre …

← 横に動かして読めます →

lequel は先行詞の性数で変化する。

男性 女性
単数 lequel laquelle
複数 lesquels lesquelles

← 横に動かして読めます →

à と de は縮約(しゅくやく)する。auquel・auxquels・duquel・desquels。ただし de 単独なら dont を使うほうが普通である。

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ce qui / ce que / ce dont

⊳ この節の問題を解く(2問・1枚)

先行詞が名詞ではなく「こと」のときに使う。

節の中の役割
ce qui 主語 Ce qui m'intéresse, c'est la littérature.
ce que 目的語 Ce que je veux dire est simple.
ce dont de を含む Ce dont j'ai besoin, c'est du temps.

← 横に動かして読めます →

「〜すること」「〜するもの」にあたる。qui / que / dont の選び方は、先行詞がある場合とまったく同じである。

Ce qui …, c'est … の形は、強調としてよく使う。書き出しでよく現れるので、読解でも作文でも役に立つ。

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que と過去分詞の一致

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

第11章の一致の規則が、ここで実際に働く。

一致
La lettre que j'ai écrite する(que が指す la lettre が前にある)
Les livres que j'ai lus する
La femme qui est arrivée する(être + 自動詞なので主語に一致)

que のときだけ、avoir をとる動詞でも一致が起きる。qui のときは節の中の主語なので、動詞は主語に合わせて活用する。

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強調構文

⊳ この節の問題を解く(2問・1枚)

フランス語には、語順を変えずに一部だけを強調する型がある。

c'est … qui / c'est … que

  • 強調するのが主語なら c'est … qui
  • 強調するのがそれ以外なら c'est … que
もとの文 強調した形 何を強調しているか
Paul a écrit cette lettre. C'est Paul qui a écrit cette lettre. 主語(ポールが書いた)
C'est cette lettre que Paul a écrite. 目的語(この手紙を書いた)
Je travaille ici depuis 2020. C'est ici que je travaille. 場所

← 横に動かして読めます →

動詞は強調された語に一致する。C'est moi qui ai raison.(正しいのは私だ)で、ai は moi に合わせた形である。

強調構文は話し言葉でも書き言葉でも非常に多い。とくに評論では、論点を絞り込むために繰り返し使われる。

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読解のコツ — どこまでが関係節か

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

長い文を読むときの手順は決まっている。

関係節を切り出す3手順

  • 1. 関係代名詞を見つける(qui・que・où・dont・前置詞 + lequel)。
  • 2. その直前の名詞が先行詞
  • 3. 次の動詞のかたまりが終わるところまでが関係節。カンマがあればそこで切れることが多い。
  • 切り出したら、関係節をいったん外して主文だけを読む。主語と動詞が見えたら、説明を戻す。

この手順は、フランス語の学術論文を読むときにそのまま使う。1文が5行になることも珍しくないが、構造は同じである。

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読む・聴く

読み物 — Ce que je lis(私が読んでいるもの)

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

4つの関係代名詞がすべて出る。それぞれの先行詞を確かめながら読む。

フランス語 日本語
Le livre que je lis en ce moment est difficile. 今読んでいる本は難しい。
C'est un roman qui parle de la guerre. それは戦争について語る小説だ。
L'auteur, dont je ne connaissais pas le nom, est mort en 1960. その作家は、私が名前を知らなかったのだが、1960年に亡くなった。
Il y a des passages où je ne comprends rien. まったく分からない箇所がある。
Ce que je fais alors est simple : je relis. そのとき私がすることは単純だ。読み返す。
Ce qui compte, ce n'est pas la vitesse, c'est la régularité. 大事なのは速さではなく、続けることだ。

語注

品詞・意味
en ce moment いま、目下
guerre 女性名詞。戦争
auteur 男性名詞。作家、著者
passage 男性名詞。(本の)箇所、通路
relire 動詞(第3群)。読み返す
compter 動詞(第1群)。数える、重要である
vitesse 女性名詞。速さ
régularité 女性名詞。規則正しさ、継続

読みどころ

  • que je lis は目的語。後ろに主語 je があるので que。
  • qui parle は主語。後ろにすぐ動詞が続くので qui。
  • dont je ne connaissais pas le nom は「その名前を知らなかった」。dont のあとに le nom が来ているので、所有の関係である。
  • où je ne comprends rien の où は場所ではなく、本の箇所を指している。
  • Ce que je faisCe qui compte は、先行詞のない形。fais には主語 je があるので ce que、compte には主語がないので ce qui。この対比が、qui と que の見分け方をそのまま示している。
  • 最後の文は Ce qui …, c'est … の強調の型である。

大学のフランス語で

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

論文では、関係節が何重にも重なる。手順どおりに切り出せば読める。

フランス語 日本語
C'est dans ce contexte que l'auteur écrit son roman. 作者がその小説を書くのは、こうした文脈においてである。
Le problème dont il s'agit ici n'est pas nouveau. ここで問題になっていることは新しくない。
Ce qui frappe le lecteur, c'est la simplicité du style. 読者を打つのは、文体の簡素さである。

2つ目の dont il s'agit(第8章の il s'agit de と組み合わさった形)と、3つ目の Ce qui …, c'est … は、批評文で最も頻繁に出会う2つの型である。この2つを形ごと覚えておくと、論文の読み始めが軽くなる。

第14章の通過チェック

  • qui と que を、節の中の役割で選び分けられる
  • qui はエリジオンせず、que は qu' になることを言える
  • où が時にも使われることを、例で示せる
  • dont が置き換えるものを言え、所有の形を読める
  • dont のあとに所有形容詞を置かない理由を説明できる
  • ce qui / ce que / ce dont の選び方を言える
  • c'est … qui と c'est … que を使い分けられる
  • 関係節を切り出す3手順を言える

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次章へ

ここまでは、起きたこと・起きること・状態を述べる形だった。次章からは、現実ではないことを述べる形に入る。

条件法(じょうけんほう)は「もし〜なら〜だろう」を表すほか、語調をやわらげる形として日常でも頻出する。作り方は、第13章で覚えた単純未来の語幹(ごかん)に半過去の語尾を足すだけである。新しく覚えることはほとんどない。

読了の記録はこの端末の中だけに残ります。

📗 読み終えたら、この章の問題で理解を確かめましょう。

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